「二、三人」というフレームワーク

 二千年に「二、三人の神学」(按手礼論文)を書いて、19年を経た。「二、三人の神学」は、「多」と「一」の間を探し求める旅だ。別の言い方をすれば、「社会」と「個」の間を探し求める旅であり、「共同体」と「個」の間を探し求める旅でもある。この間にあるのが「二、三人」なのだが、私が、「二、三人の神学」が追求するのは、何も「二、三人」の存在論ではなく、「二、三人」間の関係論だ。「二、三人」という関係性は、三位一体間の関係性も「二、三人」なので、本質的な気づきが与えられるのではないかと期待してきた。もう一つは、我々福音派・敬虔主義がよく使用してきた、縦の二者関係と横の二者関係からも十分二、三人をイメージできる。つまり私と神との縦の関係と隣人との横の関係である。その二つの関係の関連性を「二、三人の神学」は私に教えてくれるかもしれない。これからも、「二、三人」というフレームワークで神学したいのである。